会社の先輩である倉貫さんを誘って、楽天の主催するイベント「楽天テクノロジーカンファレンス2007」に行ってきました。
なんか直前までプログラムとかが公開されず、どんな内容のイベントなのかもよく分からないままの参加で、第1回目の開催ということで色々と試行錯誤的な部分もありましたが、トータルで面白いイベントだったと思います。
ということで、簡単にレポートをまとめたいと思います。(本当は写真も織り交ぜながらと思ったんですが、写真撮影が禁止されていたので、それは断念しました。
オープニング 13:00 - 13:10 (楽天株式会社 取締役 常務執行役員 杉原章郎)
開会宣言みたいなものですね。
楽天は、サービスの会社であって、技術はもっていない、というイメージを払拭したいと語られてました。最近方々で楽天の技術部門の記事が載ったり、まつもとさんがフェローに就任したりしたのはそういうことだったんですね。
Eco Innovation 13:10 - 13:40 (Sun Microsystems株式会社 代表取締役社長 末次朝彦)
正直、この講演はいらなかったんじゃないかと思います。
内容は、Sunの製品紹介がメインで、楽天に関する話題が少々って感じ。タイトルのEco ってのも分からなくないんですが、オープニングに続いての講演にしてはちょっと場違いだったんじゃないかなぁ。
この講演を聞いて、「なんだか思っていたイベントじゃないぞ」と思われたエンジニアも多かったんじゃないかと。
日本発の楽天に期待すること 13:40 - 14:10 (楽天株式会社 楽天技術研究所フェロー まつもとゆきひろ)
先の講演で?マークだった人は、この講演で元気になったんじゃないでしょうか。
さすがにエンジニアのハートをがっつりとつかむような内容だったと思います。
内容は、なんでまつもとさんが楽天技術研究所のフェローになったのか、とかRuby と楽天の補完関係とか。
面白かったのは、楽天のロゴの真ん中にある赤いRのマーク。これがある意味Ruby を指していると。そう言われればそうですね。
まつもとさん的には、今後楽天発の技術をオープンソースとして展開していきたいという想いがあるようです。
話の途中でSIerが少しだけDisられたのが痛快でした(僕もSIerなんだけど)。
楽天技術研究所と未来ビジョン「サードリアリティ」 14:10 - 14:30 (楽天株式会社 楽天技術研究所 代表 森正弥)
技術研究所でどんなことをやっているかの説明。
リアリティは目の前で起きている事象だけじゃなく、色んなメディアから飛び込んでくる情報を頭の中で再構成してリアリティは作られる、みたいな。
じっくり聞いたらかなりおもしろい話なんだけれど、20分しか時間がなく、残念でした。
Lanuch Pad INNOVATION OF SEARCH / 楽天MAP 14:30-14:50
楽天発の新サービスの紹介コーナー。
携帯の検索エンジンのお話と、グループで統一された地図の話でした。
検索エンジンの方はあまりぱっとしない内容でしたが、楽天MAPの方は、技術の会社らしい新サービスの発表でおもしろかったです。
楽天マップ(α) - いつも行く場所、いつか行きたい場所。そんな場所を、ブックマークしておけるスポットブックマークサービス「楽天マップ(α)」
場所をブックマークして、それに対してコメントできたりするサービス。
どこかのマッシュアップサイトで見たことあるコンセプトですが、これが3500万人いる楽天会員に対して提供されるってのがすごいですね。
あと、ブックマークレットも提供されていて、住所が書いてあるページでそのブックマークレットを実行すると、自動的に住所らしき文言をピックアップしてくれて、ジオコーディングしてくれるという便利機能です。
こちらははてなワンワンワールドを彷彿とさせるようなサービス。
賞品がどこからどこへ発想されているかが延々と表示されるだけのサービスです。
これが結構おもしろくて、twittervisionを見ているような感覚になりました。
楽天における技術の取り組みと今後の新しい展開・可能性 15:00 - 15:30 (楽天株式会社 取締役 常務執行役員 安武弘晃)
タイトルに今後の新しい展開・可能性と書いてあったので、かなり具体的な話が聞けるのかと思ったんですが、大半が楽天設立当初の思い出話に費やされてしまい、後半が結構はしょられてしまったのが残念でした。
でも、楽天設立当初の超ベンチャーっぽいところはかなり面白そうなエピソードがありそうなので、それだけで1時間くらいのセッションがあっても良かったんじゃないかな。そういう話を聞きたいという人もいるだろうし。
楽天経済圏を支える楽天のシステム 15:30 - 16:00 (楽天株式会社 執行役員 和田圭)
楽天のインフラ側からのお話。これはこれでおもしろくて、データセンターの配線の設計もできるようになりました、と、ラックのbefore / after の写真があって、おもしろかったですね。
サービスがスケールアウトしていっても困らないデータセンターの配置設計とかあるらしく。できればその辺の具体的な話も聞きたかったなぁ。
この後、いくつかショートセッションが複数の会場であったのですが、13Fの食堂でブレイクタイム。タリーズのコーヒーを飲んだ後、展示会場へ。
my RakutenがiGoogle みたいにガジェット化されていたり、実際にプログラミングしている様子を展示していたり。
my Rakutenのガジェットは、Flash プレーヤがガジェットの枠をはみ出して表示されていたので、あれはiframe じゃなくinline ガジェットなのかな。だとしたら、結構セキュリティ的な問題があると思うんだけど、どうなんだろ。一般ユーザからのガジェットは受け付けなかったら良いのか。
パネルディスカッション 『これからの10年、これからのテクノロジー ~ エンジニアに求められるもの』
17:30-18:10
(楽天株式会社 代表取締役社長兼会長 三木谷浩史
楽天株式会社 楽天技術研究所フェロー まつもとゆきひろ
Adobe Systems 株式会社 代表取締役社長 ギャレット・イルグ)
で、本日のメインイベントである、三木谷さん、まつもとさん、ギャレットさんのパネルディスカッション。
エンジニアに求めること、というテーマでお話をされていました。
最後に、エンジニアに向けたメッセージを求められていて、ギャレットさんが「自分の敵や、自分を追いかけてこようとするものではなく、自分自身の内面をよく見つめて、最高のパフォーマンスを出せればなにも怖いモノはない」ということをおっしゃられていて、勇気づけられました。
まつもとさんの、心理的障壁を越えていけというメッセージも良かったなぁ。
本当はこの後懇親会があったのですが、人が多そうだったので帰って来ちゃいました。
トータルしての感想ですが、「技術の楽天」というキーワードをアピールしたかった割には、その部分がよわかったんじゃないかなぁと思います。
というのも、オープンソースへの貢献したい、というメッセージは逆にまだ今はオープンソースへの貢献がないという意味だし、RoRやってますってのも、鮮度的にはあまり活きが良くないと思うのです(RoRはまだまだこれからの技術ですが、こういうセッションで大々的に宣伝するにはちょっと弱いかと)。
タイトルに2007と銘打っていると言うことは、また次回があるわけで。次回はGoogleのように、オープンソースでこんな技術を展開しています、というような内容があることを期待することにします。
あと、楽天APIとかの適用事例とか、今後のAPI公開のマイルストンとか、その辺もがっつりやってくれると嬉しかったですね。