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オフショアしたがる理由

昔お仕事させていただいたことのあるF-shinさんが下記エントリの中で、

F's Garage:誰でも同じものが開発できるようにするためには多大なコストがかかってる。

で、

どうしてエラい人はインドや中国を使いたがるんだろうか?本当に謎だ。

という他の人の疑問に対して、

それは受注額に対して上流工程にかかるコストが高すぎるからでは?

という一つの答えを出されていました。

大手SIerに所属している僕も、最近やたらと「オフショア」という言葉を聞きます。その論旨の中心にあるのは、「価格競争」らしいのですが、なぜ自分たちが作るものが高くなるのか。なぜ単価が高いのか、ということについてはあまり議論されなていない気がします。いや、もしかしたら賢人たちの中では議論し尽くされたのかもしれませんが。

いくらとは言えませんが、僕は自分が人月計算されるときの単価を知っていて、その額と自分の給料との差に愕然としたことがあります。要はそれって間接費用が多くかかっているから。じゃあその間接費用のうちわけを考えると、オフショアを推進しているおエラい方々の給料やお手当も少し関係してるんじゃないかなぁと思う訳です。

老人の年金を払うために、僕ら若者が返ってくることが期待できない年金を支払っているみたいな。

オフショアなんか推進したって、そりゃ短期的な売上げとか利益は達成できても、長期的に考えると、技術(そんなもんあるんか分かりませんが)の海外流出だとか、日本人雇用の減少、業界の衰退とか、良いことはあんまりない気がします。

海外海外言うのであれば、海外のお客さんにシステム売っていけば良いんじゃないかとも思うんですが、そういう話はまったく出てこないですね。ま、良いんだけど。


コメント (2)

Chrisさん、こんにちは。
オフショア開発に深く関わっている幸地司と申します。

「誰」がオフショア開発をしたがるのか? とても興味深い問いかけです。一般に、エラい人の理屈と現場の気持ちは、思いっきり一致しませんから。

よくある調査では、オフショア開発による原価削減の効果は15~20%。価格競争力を歌いながらも、実際には高々20%しかメリットを享受できません。

本当に価格競争力をつけたいのなら、オフショア開発を推進するよりも、日本の、特に上流を担当する大手SIerの業務プロセスやマネジメントを改革した方が手っ取り早いかもしれませんね。

社風や会社の規模によって、話は全く変わるかもしれませんが、あくまでも一般論として。

長期的なオフショア開発に関する意見や事例については、私が企画・執筆した「オフショア開発PRESS(技術評論社)」に載っています。小規模ではありますが、楽しくオフショア開発をやっている20代技術者が書いた記事もあります。よろしければご覧くださいね。

幸地司
http://press.1offshoring.com/

幸地さん、コメントありがとうございます!

> 本当に価格競争力をつけたいのなら、
私はむしろこの点にも疑問を持っていて、SIerで重視すべきは「価格競争力」にあらず、と思っています。
価格競争力を付けたいのであれば、オフショアを推進する方が手っ取り早いかもしれません。私が気にしているのは、価格競争にばかり目がいくあまり、品質であったり技術の追求であったり良質なパートなの確保であったりといった、重要な部分がどんどん失われていくのではないかという点です。

「オフショア開発PRESS」はちょっと気になっていました。書店で見てみたいと思います。